お墓の起源は?

広報担当 ポラ子とリス実

2021年12月07日 12:00



お墓が建てられるようになったのはいつから?

お墓はいつからあったのでしょうか?

普通の人がお墓を建てるようになったのは、約400年前からと言われています。
それには、歴史の授業で教わった「島原の乱」が関係しています。

この事件以降、寺請制度が敷かれ、
すべての人がどこかの寺の檀家になることに。

そもそもは、キリシタンの監視が目的だったこの制度が浸透したことにより、
市民の間に、お墓を建てる習慣が浸透したそうです。

世界最大級の古墳、仁徳天皇陵があることからもわかる通り、
お墓という概念自体は、かなり昔から存在していました。

しかし、中世以前の庶民はお墓を持つことができず、
故人の亡骸を野山に埋め、時には捨てなければいけないこともありました。

なぜなら、貴族を筆頭とした一部の特権階級に属する人しか、
お墓を持つことができなかったため、
お墓を持つということは庶民の憧れだったのです。

江戸時代のこれらがきっかけとなって、
誰もが平等にお墓を持てるようになったことは、
弔いの歴史上、とても画期的な出来事でした。

そもそもお墓って何?
お墓とは亡くなった方を弔うためにご遺骨を収蔵する場所。
また、遺体や遺骨を葬った場所に立てる石や木などの建造物もお墓といわれます。

土を高く盛って築いた墓を「塚」、
考古学上のお墓は「墳墓(ふんぼ)」や「墳塋(ふんえい)」
ともいい、一般に墓石・墓碑などの目印を置き、これを墓標といいます。

また、この墓石・墓碑を相称して墓ということもあります。

お墓の由来は諸説ありますが、有力なのは
「果処(はてか)」や「葬処(はふりか)」だそうです。

他にも生と死の間が遥かだという考え方から、
「遥か」や「儚し(はかなし)」だという説もあります。

お墓の持つ意味って何?
お墓の持つ意味とは何でしょうか?
一つは亡くなった人の冥福を祈り、故人をしのぶため。

残された人は故人を埋葬し石碑を立て、供養のためにお墓参りをします。

お墓には亡くなった人の魂が宿るとされているように、お墓は故人とのつながりを感じ、
心のよりどころとして存在する場所です。

また先祖代々続いている家族との絆を感じ、
自分の命の尊さを認識することも大切です。

もう一つの意味は、生きている人たちにとっての祈りの場としての役割です。
大切な人を亡くした時に感じる喪失感は、とても大きく辛いもの。

その悲しみを乗り越えるためには多くの時間が必要です。

お墓は、故人を身近に感じながら手を合わせることで、
少しずつ心の整理をし、悲しみを癒していくことができるのです。

故人への想い、毎日の出来事や相談事などを語りかけながら、
徐々に目の前の死を受け入れ、前を向いて生きていけるようになるのです。