仏教のお墓について 【後半】

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仏教のお墓について 【後半】

【宗派とは】
それぞれの宗教において、教義や信仰対象などの違い、
歴史的経緯によって、生じた分派をいいます。

奈良時代に三論宗・法相宗・華厳宗・律宗・成実宗・倶舎宗の6宗、
平安初期に天台宗・真言宗が開かれました。

また鎌倉時代には浄土宗、融通念仏宗、浄土真宗、
臨済宗、曹洞宗、日蓮宗、時宗が。

さらに江戸時代には、黄檗宗が中国から伝わりました。

しかし、これらは時代を経て、統合や分派を繰り返し、
現在では、数百にものぼる宗派があると言われています。

中でも、日本の代表的な十三宗派をご紹介します。

【日本の代表的な十三宗派】
日本には代表的な十三宗派があります。

大きく分けて5つの系統に分類され、それぞれの宗派が属しています。

奈良仏教系は南都六宗といわれ、
華厳宗・法相宗・律宗が分類されます。

奈良時代、平城京を中心に栄えた宗派です。

平安仏教は、主に平安時代に開かれた真言宗と、
天台宗の二宗を指しますが、融通念仏宗も含まれる場合も。

鎌倉時代にはさまざまな宗派が生まれ、浄土系には、
浄土宗・浄土真宗・融通念仏宗・時宗が分類され、
観仏や念仏によって、浄土に往生するという教えに基づいています。

日蓮が開いた日蓮宗は法華経を経典とし、法華系に分類されます。

禅宗も鎌倉時代に武士や庶民を中心に広がりました。
曹洞宗・臨済宗・黄檗があり、坐禅などの修行を中心に行います。

これらは、それぞれの教えの違いなどから分かれており、
各宗派で、お墓や葬儀に関する考えが異なる場合もあります。

宗派ごとの特徴

<天台宗>
石の正面頂部に釈迦如来、または阿弥陀如来を表す梵字を刻む。
「南無阿弥陀仏」と刻む場合もある。

五輪塔の場合は、上から「空・風・火・水・地」を表す梵字を刻む。

<真言宗>
石の正面頂部に、大日如来を表す梵字を刻む。
五輪塔の場合は、上から「空・風・火・水・地」を表す梵字を刻む。

<浄土宗>
石の正面頂部に、阿弥陀如来を表す梵字を刻む。

戒名の前に「誉」と刻んだり、「南無阿弥陀仏」、
「倶会一処」と刻んだりする場合もある。

五輪塔の場合は、上から「南無・阿・弥・陀・仏」を刻む。

<浄土真宗>
墓石の正面には「南無阿弥陀仏(南旡阿弥陀仏)」と刻む。
「倶会一処」「○○家総廟」と刻む場合もある。

「○○家先祖代々」は右側面に刻み、
その下に続けて法名を刻む。

五輪塔は、歓迎しない傾向にある。

<禅宗>
石の正面頂部に、円相と言われる「○」を刻む。

「南無釈迦牟尼佛」の文字を刻む場合もある。
五輪塔の場合は、上から「空・風・火・水・地」を表す梵字を刻む。

<日蓮宗>
石の正面頂部に「妙法」を刻む。

「南無妙法蓮華経」の文字を刻む場合もある。
五輪塔の場合は、上から「南無・妙・法・蓮華・経」を刻む。

墓石に刻む文字は、このように宗派によって異なるため、
わからないことがあれば、石材店に相談しましょう。




 
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